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残っている歯を守りながら、楽しいお食事や会話を楽しんで欲しい。
部分入れ歯を選ばれる患者さまには、30代から幅広い年齢層の方が当院に多くいらっしゃいます。
また「数本だけ欠損してしまった」「数本しか残っていない」と、症状やお悩みもさまざまです。
「1本だけ欠損してしまった」という患者さまは、インプラントという選択肢もあります。しかし、インプラントは外科的手術が必要になり、長い期間が必要なことに加え、顎の骨が薄いなどの理由で断念される方もいらっしゃいます。
インプラントを選ばなかった場合は部分入れ歯になるわけですが、部分入れ歯をつくる場合、その先を考えると、義歯をつくった後も残った歯をできるだけ長く健康な状態に保てるように考えなければいけません。
歯が抜けてしまう原因は、虫歯や歯周病によるものがありますが、歯にかかる無理な力によるものも多くあります。従来の一般的な針金を用いる部分入れ歯は、入れ歯が動くと、入れ歯の金具のバネによって、残っている歯が揺さぶられて自然に抜けてしまうことがあるのです。
当院では「残っている歯を守りながら、正しい噛み合わせを維持していく部分入れ歯で、食事や会話を楽しんで欲しい」という思いから、医療先進国ドイツのテレスコープシステムをおすすめしています。
自分の歯のようなドイツ式部分入れ歯(テレスコープ義歯)
テレスコープシステムは、患者さまに合った自然な部分入れ歯です。
残っている歯を守り、自然な部分入れ歯です。
当院で採用しているテレスコープシステムは、従来の部分入れ歯を装着した患者さまの悩みを解消することが可能です。針金を使わないため審美的に良く、他の歯を守ることができます。義歯の素材には壊れても、修理がしやすい材料を使用しております。
また、患者さまに合わせて、色や形すべてをオーダーメイドできるため、自然な美しさを保つことが可能です。
※テレスコープシステムとは
数種類あるテレスコープ義歯の中から患者さまに合った義歯の種類、設計をします。このように本場ドイツのテレスコープ義歯で治療をするシステムのことです。
特長 |
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長い歴史の中で高い評価を得てきた入れ歯。高い技術でおつくりしています。
テレスコープシステムは、1886年に開発されドイツでは120年以上の歴史があります。
開発後は改良、進化を続けてきたため、非常に精密で「一度つくったら、修理しながら長く使い続けることができる」信頼される入れ歯として高い評価を得ています。
約40年前、元日本歯科大学教授の稲葉繁先生が本場ドイツのテレスコープシステムを日本に初めて紹介されました。テレスコープシステムは非常に高い技術が求められますが、和歌山で唯一当院が稲葉繁先生から直々に現在も知識と技術を学び続けています。
まずは、日本におけるテレスコープシステムの歴史をお話しさせて頂きます。
1980年代、日本でテレスコープシステムの中のコーヌステレスコープだけが歯科医師の中で流行した過去があります。
しかし、その後テレスコープ義歯で治療した結果、予後が悪く、テレスコープ義歯の評判が落ちてしまったことは多くの歯科医師が記憶していることです。
当時の日本では、テレスコープシステムはコーヌステレスコープのみしか知られておらず、症例に問わずコーヌステレスコープを用いていたということが評判を落としてしまった多くの原因にあります。
本場テレスコープシステムのテレスコープ義歯にはいくつかの種類があり、これらを患者さまに合わせて適材適所にそれらを適用する必要があります。
しかし、その選択や設計長持ちさせるようにするためには、確かな診断力や義歯の設計力が必要です。
このテレスコープシステムは主に3種類のテレスコープ義歯があり、患者さまのお口の中に合わせた部分入れ歯を作製することができます。
テレスコープシステムの種類
リーゲルテレスコープ
リーゲルとは、かんぬき(閂)を意味し、義歯の内面に小さな鍵が存在するのがこのリーゲルテレスコープの特徴です。
この鍵を口腔内で開閉することで入れ歯を脱着します。義歯が入る部分の歯を固定して、鍵穴をつけます。
そして義歯の内面の鍵を閉めることで支台歯と一体となった義歯をつくるため、横揺れと縦揺れに強くなり、ほとんど義歯が動くことはありません。
そのため支台歯への負担が少なく、違和感を少なくすることができます。
この義歯の大きなメリットの1つは残っている歯が神経がないような弱い歯や、歯周病でぐらぐらになってしまった歯でも支台歯にすることができ、歯同士を確実に固定することができます。しかし、この鍵の製作に非常に高い精度が求められるため、テレスコープシステムの中でも熟練の技術を必要とする入れ歯といえます。
コーヌステレスコープ
入れ歯の固定方法として、二重冠のはめ込み式を用いた入れ歯です。
ちょうど、茶筒と蓋のような感じを想像していただくとわかりやすいと思います。
残っている歯に金属のキャップの内冠を被せ、入れ歯側に内冠に適合する外冠を装着し、内冠に外冠をぴったりとはめ込むしくみです。
入れ歯を固定する維持力は内冠と外冠のくさび力によるものです。
食事中や会話中には簡単に外れることはありませんが、茶筒の蓋のように、蓋にゆっくりと力を加えると外れるようになっています。
当院で行っているコーヌステレスコープは、本場ドイツでの製作方法に基づいて、製作しておりますので、長期的にくさび力(コーヌス効果)が得られるので、長く使って頂けるようになっています。
※内冠と外冠の機能上、コーヌステレスコープには白金化金(主成分:ゴールド、プラチナ)を当院では必ず使用します。
レジリエンツテレスコープ
残っている歯が少ない場合は、できるだけその歯に負担がかからないようにする必要があります。
そのような弱い歯にクラスプ義歯を用いると、歯の喪失を止めるのは難しいことが多いからです。
そのため、残っている歯によって入れ歯を支えるのではなく、粘膜で維持するしくみになっていますので、残っているご自分の歯を長持ちさせることができるメリットがあるのが最大の特徴です。
また、万が一ご自分の歯をすべて失っても、修理して総入れ歯としてそのままご使用して頂けますので、非常に経済的です。
噛む力が、内冠を被せた、残っている歯に伝わるので、歯が1本残っているだけでも総入れ歯とは使用感が違います。このままだと総入れ歯になるかもしれないと不安な患者さまにおすすめです。
【内冠】残っている歯に被せるキャップ。内冠は取り外しはしません。
【外冠】内冠に被せる取り外しができる義歯本体。
【くさび力(コーヌス効果)】装着の最後だけ、内冠と外冠が接触すること。そのため内冠と外冠のすり減りがないため、経年的に維持力の変化が少ない。『摩擦力』とは異なる。
部分入れ歯をすでに使用されていてお困りの方、部分入れ歯を初めてされる方、お気軽に当院にご相談ください。
テレコープ義歯製作に求めらる高い技術
歯科医師の技術
従来の入れ歯では型とりをして出来上がりと簡単なものが多い中、テレスコープ義歯は非常に高い適合精度はもちろん、噛み合わせや患者様に合った歯の形など製作過程は容易ではありません。また、高い歯科医療の技術や経験と治療時間は必要不可欠になってきます。そのため当院では治療時間を通常よりも長く取らせて頂き集中治療を行います。その結果1度に行う治療内容が凝縮されるため、効率も良くなり患者様の負担も軽減することが可能となります。
歯科技工士の技術
昨今、時代と共に歯科技工作業が機械化してきている歯科技工業界の中、テレスコープ義歯においては微妙な手作業ならではの加減、患者様らしい歯の形や色彩、噛み合わせなどを合わせるため、人間の手作業がほとんどを占めます。そのためテレスコープ義歯の技工作業の平均製作時間は、150時間にも及ぶほど時間と非常に高い技術が必要とされます。したがって歯科技工士1人が1か月に製作できるのは数個のテレスコープ義歯が限界です。本場ドイツで行われている製作方法で行っている歯科技工士は、実は日本には数えるほどしかいないのが現状です。その歯科技工士が最高の材料・機材を駆使して、心を込めて精巧に作られたテレスコープ義歯はもはや芸術品とも言える仕上がりです。当院が提携している歯科技工士は全員非常に信頼できる技術を持っていますのでご安心して頂ければと思います。
さまざまな部分入れ歯の特徴
クラスプ義歯
従来の保険適用の部分入れ歯(クラスプ義歯)は、比較的安価でつくることが可能ですが、いくつかの難点があります。
- 義歯を引っかけるための金具が見えて、格好が悪い。
- 義歯を、残っている歯に金具で引っかけているため、歯に横揺れの負担がかかってしまう。
- 縦揺れに弱いため、食事のときに浮き上がることがあり、上手く物を噛むことができない。
- 歯を失うと義歯を作り変える必要がある場合もある。
- 自費治療の部分入れ歯(クラスプ義歯)でも歯に針金をかけて維持させると、歯への負担が大きい。
ノンクラスプ義歯
金属のバネを使用しないため、審美性に優れるといわれるノンクラスプ義歯。こちらは厚みも軽減され、外からは部分入れ歯とわかりづらいメリットはありますが、やはり、上手く物を噛む、残っている歯への負担という点では難点が残ります。
- 柔軟性を備えているため、硬い物を噛むとたわむようなことがある。
- クラスプ義歯のような針金は使わないが、針金をつかわないというだけで残っている歯への負担は同様にかかってしまう。
- 歯を失うと義歯を作り変える必要がある場合もある。
- 修理が困難な場合が多い。
- 保険適用外のため安価ではない。